癌との長期戦を乗り切る為に始めたのが週に一度のマッサージ。癌には筋トレが良い、体を動かした方が良いというので連日の筋トレとこれまで通りのサッカーをやる生活を続けようと考えていたが、実は昨年までサッカーを年間通してプレー出来た事は一度も無く、いつもどこかで足や腰に不調が出て数カ月プレーが出来ない状態だった。60歳を超えてのサッカーは流石に体に負担が大きいもの。 これまでは単にその期間休めば良いのだったが、癌対策として行っている筋トレ・サッカーなので数カ月動けなくなる状況は何としても避けようと思い、テニスのトレーナーもやっているスポーツマッサージの専門家の方に週に一度のマッサージをしてもらうようにした。又、癌との闘いは私一人では無く妻が元気でいてくれる事もとても重要なので、夫婦一緒に週に一度のマッサージを開始。代替治療や漢方等にはしばらくの間お金は使わない替わりにここは贅沢しようとしたものだが、サッカーを数試合続けても足腰の痛みは残らず夜もぐっすりと眠れるようになり、妻も酷かった首・肩の痛みが楽になったようで、夫婦共に癌と闘う為のコンディション調整が出来るようになった。
もう一つ贅沢しようとしているのが妻との旅行。手術の後に決めたのが妻と一緒に47都道府県全てを一度訪問してその地の温泉に入ろうというもの。私は40歳台半ばから十数年海外で単身赴任だったので、これまで行ったことの無い日本の地方に妻と訪ねようと決めた。仕事を続けているのでそれほど長い休暇は取れない為週末を利用しての短い旅行になるが、数年かけて47都道府県を回りたいなと考えている。

9月頭には熊本を訪問。阿蘇山、黒川温泉、高千穂峡を回って帰ってきたのだが、阿蘇の雄大な自然を堪能。阿蘇山の雄大な風景はもちろん素晴らしいものがあったが、ちょっと立ち寄った先に驚くほどきれいな滝が何か所もあり、黒川温泉では小川のせせらぎが聴こえる露天風呂でのんびりとした時間を過ごす事が出来た。
抗癌剤の2クール目が始まった9月頭。足に軽い痺れを感じ始めた。両足の指先に感じる軽い痺れ。日常生活には全く影響が無いのであまり気にせずに生活をしていたが、2週間ほどして右足の親指に痛みを感じるようになった。地面に足を着くと強く痛みを感じ不自然な歩き方になってしまうような痛みだったのでロキソニンを飲んだら数日で痛みは治まったのだが、この痛みがこれからも続くのは嫌だなと思ってI先生との診断の時に相談したところ、片足だけ出る痛みは抗癌剤の副作用では無いとの事。抗癌剤の副作用の痺れ・痛みは両足に同時に出るものだそうだ。よくよく考えてみると右足の親指の痛みは痛風の痛みに近い感覚だった事を思い出し、過去の血液検査の結果を見返すと数週間前から尿酸値が高くなっていた。一年間禁酒をしていたのに8月から飲酒を始め、9月になってサッカーを始めたのだがそれで軽い痛風を発症したようだった。抗癌剤の副作用の足の痛みでは無いとわかり一安心。
マッサージをしてくれてるトレーナーの人に、抗癌剤の副作用で足が痺れていると伝えたところ、足の裏が固くなっているとの事。足を温める、足の裏を揉みほぐす、足のストレッチをするという事で足の裏も柔らかくなり痺れも和らぐらしい。手足の痺れで運動が出来なくなるのが私の場合一番怖いので、何とか毎日足のマッサージとストレッチをして痺れを防いでいきたい。
猛暑が終わり9月になったのでサッカーが再開。60歳台の選手が集まるリーグ戦は残り2試合。 今のところ2部リーグに居る我がチームは残り試合全勝すれば1部リーグへの入れ替え戦に行けるが、全敗すれば3部リーグへの降格の入れ替え戦という状況で、9月の試合は4対1の快勝。毎日のトレーニングのお陰でかなり身体が締まり身軽に動けるようになっていたので、私自身も1得点・1アシストと絶好調。 うちのチームには私以外にも2名癌サバイバーがおり、そのうちの一人は今もオプジーボの治療を続けているのだが、癌治療中でもサッカーを楽しめるのは嬉しい限りだ。
抗癌剤2クールが終わった後の血液検査では、腫瘍マーカーのCA19-9は61にまで減少。CTに映った肝臓の影も8月頭のものより大幅に減少しており、今のところ抗癌剤と身体を動かす日々は癌を抑えてくれているようだ。
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